木もれ日を縫う、読了。



谷瑞恵さんは好きな作家さんの一人です。
ただ、この「木もれ日を縫う」が出たときに、特に興味がわきませんでした。
三姉妹と母の話でしょ、と思ったのです。

ただ、最近少し考え直して、私も三姉妹だしと思って買って読んでみました。
結果、これには泣きました。
久しぶりに読書で涙が出ましたよ。

内容は、バラバラになって暮らしている三姉妹の元に失踪したはずの母が戻ってきます。
ところが、母なんだけど、どこか母じゃないような違和感を感じます。
この女性は母なのか。
何のために三姉妹のもとへ現れたのか。
真相を知ったとき、母親の愛を感じました。
山姥伝説とも絡めて「母」や女性を色々な角度から描いています。
母はパッチワークが好きだったのですが、色々な端切れを合わせるようにバラバラだった三姉妹と母親とを家族に戻していきます。
優しくて悲しいミステリーです。
あと、地元の名前が出てくるのも親しみを感じました。
このあたりは山姥伝説があるのかもしれません。




あと、このBの戦場。
主人公は「ブス」なんですけど、結婚に縁がないなら作る側にまわろうと思って結婚式場に勤めてます。
一生懸命、仕事をしてて、とても好感のもてる主人公です。
ブスとしても、悲しく思うときもありますが前向きに仕事をしているのです。
このブスという表現は出てきますが、どこがどうとか出てこないのも悲観的にならずに読めていいですね。
で、絶世のブスを探していました! とか何とか支離滅裂のことを言って求婚してくるイケメン上司が現れます。
ここまでは、ご都合主義な設定と思ってしまいますが、このイケメン本当にひどい変態です(笑)
主人公がすぐに付き合わないのわかります。
怖いし、言っていることが失礼すぎます。
どうして、ブスがいいのか、その理論に確かに主人公じゃなくてもひきます。
私が主人公でイケメンが出てきてもこんな性格なら付き合うのは悩みます。
それくらいヤバい奴ですよ!

笑えるし、ドキドキもしますし、お仕事小説でもあるし、ドラマ化してほしいですね。
後半でしてしまう主人公の失態には私も「ひやっ」としました。
リアルです、このミス。
ドラマとしたら、誰が絶世のブス役をするのか難しいところです。
小手先のブスではいけませんからね(小手先のブスとはいったいどんなものかは本文参照)
私も、お世辞にも美人とはいえませんが、ブスブス言っている内容なのに清々しい気持ちになれる小説とは珍しいです。
前向きな主人公のおかげだと思います。
続き希望!


……Bの戦場は一晩で読めました。
面白くてです。
良作に巡り合えたので記しておきます。

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