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臆病な開拓者。

好きの定義ってなんだろう。
私は少女漫画の主人公のような問題にぶち当たっていた。
みんな他人とぶつかり合うことで強くなっていき、失恋し、泣いて、色々あって割愛、結婚。
私は仕事中もそんな思春期のような事ばかり考えている。もう三十路は超えており、子供を産むなら迷っている暇などない。
素早く恋して、その次のステージに立っていなければならない。
この、なければならないが呪縛のような気がする。
新入社員のマイちゃんが先日行った食事会という名の合コンに対する愚痴をこぼしている。
彼女持ちが何名か混じってて、フリーの子はタイプじゃなく、選べなかったらしい。
誰かが、コピー機のトナーが切れたと喚いている。あ、美魔女の京子さん。
いい香りがする彼女。子持ちだけど、儚げで妖艶だ。子持ちになれば、所帯じみたやつになるというのは偏見になる。
でも、最初京子さんに大きな男の子がいると聞いて驚いたものだ。
悶々とするのは、きっと何処かで妬んでるからだ。周りがまっすぐ自分を貫いて生きてるからだ。
相手を選ぶことのできる自信。
母であり、女でありつづける姿勢。
持ってないなぁ、そういうの。
何かを手にすることは、恋愛の先にあるという信仰を捨てたい。
少女漫画の読みすぎだ。一人の男性が人生を変えるんじゃなくて、自分が切り開くべきものなのに。開拓者は私。
不毛の大地を耕す。
非力なこの手で。この手で?
手を握ろうとしたんだよね、と確認できないまま、別れた。付き合ってもない男性にそれを確認することは恥ずかしいこのだと思えた。
彼と知り合ったのは、他でもない整骨院という色気もない病院でのことだった。
そこの整骨院は何名か施術スタッフがいる。そのうちの一人が、彼だった。
私の苗字は川田。近所のスーパーでキムチ見てるときに後ろから川田さん? と呼ばれた。
そらから病院とスーパーで会ったら話をするようになった。
でも私は好きの境界線がわからず、プライベートなことは聞けずにいた。
そんなとき、ドラマめいた展開になった。花火があがる中、たまたま人混みの中会ったのだ。
私は女の子と待ち合わせており向かう途中。彼も男友達と待ち合わせしているとのことだった。お互い寂しいですな、とかいいながらうすら闇を歩く。
とても近い距離。人混みでゆっくりしか進めない。手は触れそう。
掠める指はわざとだったのだろうか。
聞けずに、指が当たらぬよう間をあけて歩いた。今思えば、これが分かれ目だったのかもしれない。
私は昔両思いだと思っていた男の子が、川田みたいな変わったやつ、論外だ! と友達に冷やかされて話していたのを聞いたことがある。
中学生でそれを聞いて、勘違いはやめよう、舞い上がるな自分と言い聞かせてきた。
この人、私のこと好きなのかなという直感は当てにしてこなかった。過剰な防衛本能は私を弱くさせた。周りの女の子が他人とぶつかり稽古してる中、あったかいとこから眺めてた。
この年まで。
それでも、最近気になる人ができた。
その人は毒舌だ。
私の私生活に土足で入ってくる。
この前も残業してたら、そんなだから彼氏いないんだ、あんた。他の女みたいに仕事残して帰れ、え、いないよね? 今までいたことある?
とか言われた。
いますいますと嘘ついた。俺と部長だったらどっち付き合う?
とか面倒な展開になり、はぐらかすと拗ねた。部署のみんなでラーメン行こうと誘われた。
それの連絡のために携帯の番号交換した。
すると頻繁に電話かかってくるようになり、周りが盛り上げ、ラーメン店には私と彼だけだった。
嫌そうではなく、楽しそうに話して終わり。
まだ、好きになるわけがない。
次の誘いはない。
ラーメン食べるだけなら、友達。
同僚。
手をつなぎそうになったのが恋で、きっとこれは違う。
あれから電話はない。
また、私は分かれ目にいるのだろうか。判断するデータがなくて途方にくれる。
経験値がないから開拓に出れず、動けない。
相当な修行編スタートかな。
でもさ、傷ついて強くなったら、立派な開拓者。未開の地て強く、独りで生きられる。
独りで、か。
考えただけで、ぞっとした。
新入社員のマイちゃんがふんわりした笑顔で、眉間にしわすごいですよ?とかわいく微笑んだ。
おわり。
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