クレイジー沙耶香、なるほど!

アラサー女子が結婚もせず、正社員でもない場合風当りはきつい。
主人公はどちらも該当しないけどコンビニで働くことだけが「生きる」ことだった。
そこへ婚活目的の白羽という男がやってきたことから日常が崩れ始めます。
淡々としていながら、とてもよく人を観察している物語だと思いました。


短編集です。

「殺人出産」
少子化対策の一環として、10人産んだら1人殺せるようになった日本の話。
殺人出産は、どうして人を殺してはいけないのか、死ぬことは何かについて考えさせられる話でした。

「トリプル」
「カップル」ではなくて三人で付き合うのが流行っており、主人公の若い女の子も男の子二人と付き合っています。男の子二人もお互い付き合っていることになるんですね。

「清潔な結婚」
「家族」なのだから男女関係なんて気持ち悪いと考える夫婦が子供を考えて、とあるクリニックを訪れる話。

「余命」
科学が進み、蘇生技術がかなり進歩した世界。
人は自ら死を決め始めます。
死に方を考えて自ら薬品などで死にます。


生と性がテーマになった濃い話ばかりでした。



久しぶりに一気読みしてしまいました。
芥川賞を受賞した「コンビニ人間」
共感できる部分とできない部分がありますが、私も社会のネジになっているとき安心する瞬間があります。
仕事の話をしているとき、そこには私が誰であるとか相手が誰であるとか関係なくみんな会社の社員なのです。
性別や国籍や既婚者であるかなど関係なく、そうなのです。
こちらのオチは賛否両論あるようですが、私はハッピーエンドだと思いました。

殺人出産も衝撃的でした。
コンビニ人間より濃いでのはないかと思えます。
彼女は女版乙一と呼ばれていたのですが、当時私は乙一めちゃくちゃファンだったので「クレイジーって彼ほどではないだろう」と思っていました。間違ってました。乙一とは違ったキレ具合です。
何も難しい言葉を使ってなくてとても読みやすい作品でありながら、印象に強く残ります。
みんなが勝手に思っている「常識」それが違ったらどうなるのか。
そんな作風が多いのですね。

他の作品も読みたくなりました。

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